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ウール生地の魅力・ソファ・チェア選びに

家具は何度も買い替えることの少ない道具であり、購入する際には一生ものとして探されるかと思います。ソファやチェアの場合、長く使い続けられるポイントは生地選びにもあります。

北の住まい設計社では北海道産の無垢材や天然塗料で仕上げる家具をご提案していますが、張地も同様に天然素材のものを選んでいます。中でもおすすめしたいのはウール生地です。


ウール生地の魅力は、
・汚れに強い
・摩耗に強い
・匂いがつきにくい
・弾力性があり型くずれしにくい・・・
などなど。

ウール=羊の毛は、羊にとって身を守るための大切な一部。水をはじいたりウイルスや菌の増殖を抑える役割があり、生地になってもその特性が生かされるのです。

昔、北の住まい設計社の敷地内で飼っていたひつじたち。他にもヤギやニワトリがいました。

汚れに強い

羊毛は撥水性が高く、汚れがつきにくいのが特徴です。実際に、ウールの生地に水を垂らして10秒置き、拭き取って実験してみました。生地は、MOOD(ムード-ウール92%、ポリアミド8%)。色の変化がわかりやすいように淡い色のグレーにしました。


ティッシュで拭き取ってみると・・・


水をはじいているので何も残りません。何かをこぼしてしまってもすぐに拭き取ればシミにならずに済みます。

こちらは綿63%、麻37%のカレイド・オリーブの生地。

同様に水を垂らして拭き取ってみると、跡が残りました。

動画でも撮影して比較してみました。(少し早送りしています)

ただ、綿と麻の生地であれば、ウールよりもクリーニングや洗濯が容易な面もあるので、どちらにもメリット・デメリットはあります。

摩耗(こすれて擦り切れる)に強い

生地には、「マーチンデール」という摩耗試験による耐摩耗性を数値化したものがあります。「マーチンデール」は金属板に生地を貼り付け、機械で多方向に擦り続けて、破損するまでの摩擦回数を測ったもの。

マーチンデールでの基準は:
~9,000 → 飾り~軽使用
10,000~19,000回
軽使用
20,000~39,000回
一般使用
40,000~59,000回 重使用
60,000回以上
公共・商業施設

とされています。

北の住まい設計社で取り扱っているウール生地のマーチンデール(ヨーロッパ規格)は、

MOOD(ウール92%、ポリアミド8%) 90,000

Luna(ウール90%、ポリアミド10%) 70,000

SAVAK(ウール80%、綿20%) 50,000

MoodとLunaは公共・商業施設の目安を超えています。数パーセント、ポリアミドが入っていることもありますが、SAVAKもウールと綿のみで重使用をクリアしています。


ちなみにカレイド(綿63%、麻37%)は32,500と、綿と麻のみですが一般使用を優にクリアしています。
使う条件や環境によって摩耗の仕方は変わっていくため、マーチンデールの数値もあくまで目安にはなりますが、長く使い続けられるモノ選びの参考にしてみてください。

匂いがつきにくい

羊毛にはウイルスや菌から身を守る役割があり、それに伴う匂いも抑制してくれます。そして撥水性はあるのですが、吸湿性・放湿性も高く、湿度を吸い込んだ後に放湿してくれるので、匂いや汚れも消えていきます。

昔、北欧でウールのブランケットを朝方外に干しておくといいと教わりました。朝の露の湿気を吸い込んで放湿することで、きれいな状態を保つとのこと。洋服やコートでも、100%ウールのものは頻繁に洗うことなく着ることができるかと思います。


そして放湿性があるということはムレにくいということでもあります。サラリとした肌触りを保ってくれるので、実は夏にもおすすめなのです。

弾力性があり、型崩れしにくい

羊毛の縮れには弾力性があり、伸ばしたり曲げたりしても元に戻る力があります。そのため型崩れがしにくく、しっかりと張られたソファやシートは皺になりにくいのです。実際に、フォーマルな洋服にもウール生地を使用したものが多くあります。


他にも、美しい発色や、その退色がしにくいなどウールには魅力がたくさん。最終的には好みやご予算によってお選びいただくのがベストですが、何度も買い替えるものではないからこそ、できるだけ長く使えるものをご提案できたらと思っています。

生地サンプルなどもご用意しております。ご購入や不明な点などは、各取扱店または直営店・東川ショールームまでお問い合わせください。